- 2024年12月5日
甲状腺の病気は遺伝する?
慢性甲状腺炎(橋本病)、バセドウ病などの甲状腺疾患は家族に同じ病気の方がいると発症リスクが高くなることが知られています。
ただし、特定の遺伝子異常による疾患ではなく、2型糖尿病の様に環境因子(ウイルス感染、ヨード摂取量、喫煙、ストレスなど)の影響を受けます。
慢性甲状腺炎(橋本病)
慢性甲状腺炎は、甲状腺に対して抗体が産生されることで炎症を引き起こし、甲状腺機能の低下を来す疾患です。症状として甲状腺の腫れや倦怠感、寒気、むくみなどを認めます。
頻度の高い疾患で、女性では10人に1人、男性では40人に1人に見られます。
親族に慢性甲状腺炎の人がいる場合、発症リスクが9倍になるという報告もあります(Clin Endocrinol (Oxf). 2017;87:201-206.)。
バセドウ病
バセドウ病は、甲状腺を刺激する抗体が産生することで血中の甲状腺ホルモンが増加する病気です。症状として甲状腺の腫れ体重減少、動悸、息切れなどを認めます。環境因子として喫煙、ストレスがあげられます。
バセドウ病の家族歴があると、発症リスクが3.4倍になり、家族歴に加えてヘビースモーカーでは6倍になると報告があります(J Clin Endocrinol Metab. 2023;14:108.)。
気になる症状があれば当院にご相談ください。
糖尿病・甲状腺おおたけ内科クリニック(仮称)
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