• 2024年12月30日

男性更年期障害

男性更年期障害(LOH症候群)は、加齢あるいはストレスに伴うテストステロン低下による症候群と定義されています。男性も加齢などが原因で男性ホルモンが低下することで様々な症状を来すことがあります。

症状

男性更年期障害ではほてり、疲れやすさ、肥満などの身体症状、不安、いらだち、意欲・集中力の低下などの精神症状、またEDや性欲低下などの性機能症状が症状として見られます。また、テストステロン補充をすることで糖代謝が改善するとの報告もあります。

女性の更年期障害と似た症状も多いですが、特徴としては男性では閉経というイベントがなく、性腺機能は徐々に減少するので発症時期がはっきりわからない点にあります。

日本内分泌学会HPより

診断・検査

・加齢に起因する症状があること(身体症状、精神症状、性腺機能症状)

・総テストステロン≧250ng/dl以上または遊離テストステロン値≧7.5pg/dl以上

上記を満たした場合診断となりますが、テストステロン値に限らず総合的に判断することが勧められています。現状疾患概念として曖昧な点が多く、今後具体的な診断基準が確立されることを期待します。本邦のデータでは、遊離テストステロンがより加齢と相関すると報告されています。保険診療の都合上遊離テストステロンを優先的に測定します。

テストステロン値は時間帯で変化するため、午前中(11時前)の測定が推奨されています。

治療

2〜4週間ごとにテストステロン補充(筋肉内注射)を行います。注射のためには来院が必要となります。注射のためには投与4〜7日後に血中FTが最高値となるといわれています。少なくとも3か月に一度は効果の確認のため受診してください。

治療の効果判定のため下記のような質問紙の記載もお願いする予定です(LOH症候群診断の手引きより)。

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