マンジャロと心不全

以前紹介した減量ができる糖尿病薬のマンジャロに関して、心不全に対する有効性が示されました。先月に発表された論文を紹介します。

Tirzepatide for Heart Failure with Preserved Ejection Fraction and Obesity

この論文では心収縮能が保たれた心不全患者に対するマンジャロの有効性を検討しています。研究に参加した方は、平均年齢は65歳、平均BMIは38、糖尿病の方が半分となっています。

52週後の心血管死または心不全の悪化はマンジャロ投与群で38%低下していました。

糖尿病は有り・無しに分けた場合、それぞれに大きな違いは無い印象です。ただし、BMI38という高度な肥満がある方が対象となった点には注意が必要です。

このタイプの薬では緑内障予防効果などの可能性も報告されており、今後は糖尿病治療以外の使い方も出てくるかもしれません。