- 2026年5月15日
健診で心電図異常・要精査と言われたら|瑞浪市の循環器外来
健診や人間ドックで「心電図異常」「要精査」「要医療」と判定され、不安に感じている方は少なくありません。多くは経過観察で問題のないものですが、中には早期に治療が必要なケースもあります。放置せず、一度循環器の診察を受けることをおすすめします。
この記事では、健診で指摘されやすい心電図異常の意味、受診の緊急度、検査内容をわかりやすく解説します。
健診で指摘される主な心電図異常
健診で指摘される心電図所見の多くは、必ずしも重大な病気を意味するわけではありません。ただし所見の種類によって対応の優先順位が異なるため、まずは内容を正しく理解することが大切です。
洞性徐脈/洞性頻脈
脈が遅い(徐脈:50回/分以下)、または速い(頻脈:100回/分以上)状態です。スポーツをしている方の徐脈や、緊張・カフェイン等による頻脈は心配ないことが多い一方、症状を伴う場合は精査が必要です。
期外収縮(上室性/心室性)
正規のリズムとは別のタイミングで心臓が収縮する状態です。健康な人にもみられる所見ですが、頻度が多い場合や心室性で連発する場合は、ホルター心電図などで詳しく評価します。
心房細動
心房が不規則に細かく震えている不整脈です。自覚症状がないことも多いものの、脳梗塞のリスクが高まるため、適切な治療(抗凝固療法など)の検討が重要な所見です。
ST-T異常(ST低下・陰性T波)
心筋への血流不足(虚血)を示唆することがある所見です。狭心症や心筋梗塞の可能性を評価するため、心エコーや必要に応じた追加検査が推奨されます。
左室肥大
心臓の左心室の壁が厚くなっている所見です。高血圧の影響や弁膜症が背景にあることが多く、放置すると心不全のリスクが上がります。
軸偏位(左軸偏位・右軸偏位)
心臓の電気的な軸が標準からずれている所見です。健常者でもみられることがありますが、左室肥大や肺疾患などが背景にある場合もあるため、状況に応じて評価します。
脚ブロック(右脚ブロック/左脚ブロック)
心臓の中の電気の伝わり方に遅れがある状態です。右脚ブロックは健常者にもみられることがありますが、左脚ブロックは何らかの心疾患を背景にもつ可能性があり、精査が推奨されます。
WPW症候群
通常とは別の電気の通り道(副伝導路)がある状態です。発作性の頻脈を起こすことがあり、症状の有無や頻度に応じて治療を検討します。
「要精査」と言われたらどのくらい急ぐべきか
緊急度は症状の有無で大きく変わります。症状がない場合は1〜2ヶ月以内、軽い症状がある場合は1〜2週間以内、激しい症状がある場合はすぐに救急対応が目安です。
【すぐに救急へ】激しい胸痛・失神・意識消失を伴う場合
胸を強く締めつけられるような痛み、冷や汗、呼吸困難、意識を失った、または失いそうになった場合は、ためらわず救急車(119)を要請するか、救急対応病院をすぐに受診してください。
【1〜2週間以内に受診】動悸・息切れ・胸部違和感がある場合
健診で異常を指摘され、日常生活で動悸・息切れ・軽い胸の違和感がある方は、早めの受診をおすすめします。
【1〜2ヶ月以内に受診】症状はないが「要精査」判定の場合
無症状の方も、判定された以上は1〜2ヶ月以内には循環器の診察を受けましょう。先延ばしにすると、進行に気づきにくくなります。
※救急車を呼ぶか迷ったときは「♯7119」(救急安心センター事業)にご相談ください。看護師等が症状を聞き取り、緊急度を判断してくれます。
循環器外来で行われる検査
健診の心電図異常に対しては、まず心電図の再検査と心エコーを行い、必要に応じて追加検査を組み合わせていくのが一般的です。
詳細な問診
症状・既往歴・服用中の薬・家族歴を確認します。心疾患の家族歴は重要な情報です。
12誘導心電図の再検査
健診から時間が経っている場合、現状の心電図を改めて確認します。
心臓超音波検査(心エコー)
心臓の動きや弁の状態、心室の大きさをリアルタイムに観察できる検査です。痛みも被ばくもありません。左室肥大やST-T異常の原因評価に欠かせません。
24時間心電図(ホルター心電図)
小型機器を装着して日常生活中の心電図を記録する検査です。通常の心電図ではとらえられない不整脈を捕捉できます。
採血(BNP、心筋トロポニン、脂質、HbA1cなど)
BNPは心不全の指標、トロポニンは心筋障害の指標です。脂質や血糖は動脈硬化リスクの評価に用います。
胸部レントゲン
心臓の大きさや肺うっ血の有無を確認します。
必要時:運動負荷心電図、心臓CT・MRI
さらに詳しい評価が必要な場合は、連携する基幹病院をご紹介します。
放置するとどうなる?
健診で指摘された心電図異常を放置することで、将来的なリスクが高まる場合があります。早期に評価することで、適切な治療や生活習慣の見直しにつながります。
心房細動の放置 → 脳梗塞のリスク
心房細動があると、心房内に血栓ができやすくなり、脳の血管に詰まることで脳梗塞を起こすことがあります。日本循環器学会のガイドラインでも、心房細動の早期発見と抗凝固療法の適切な導入が重視されています。
ST-T異常の放置 → 隠れた虚血性心疾患の可能性
無症状でも、狭心症が進行している場合があります。心筋梗塞を起こす前に評価することが大切です。
左室肥大の放置 → 心不全のリスク
高血圧などの基礎疾患による左室肥大が進むと、心不全につながる可能性があります。血圧管理を含めた継続的な評価が推奨されます。
過度に不安になる必要はありませんが、早期に評価することで、適切な対応の選択肢が広がります。
当院での対応について
おおたけ内科クリニックでは、健診で心電図異常を指摘された方の精査・経過観察に対応しています。※循環器外来は毎月第4土曜のみの特別外来です。
当院では2026年6月より、毎月第4土曜日に循環器学会専門医による特別外来を開設しています。心電図・心エコー検査に対応しています。
健診結果(できれば原本またはコピー)を必ずご持参ください。検査の重複を防げます。
平日に受診したい方は、まず一般内科でご相談ください。院長は糖尿病・甲状腺の専門医ですが、内科一般としての心電図評価や初期対応は可能です。必要に応じて第4土曜の循環器外来へつなぐ、または基幹病院にご紹介します。
緊急性が高いと判断される場合は、東濃厚生病院など基幹病院へ速やかにご紹介いたします。
地域で受診できる選択肢の一つとして、まずはご相談いただければと思います。
よくあるご質問(FAQ)
Q. 健診で「異常なし」だったのに、念のため心臓を診てもらえますか?
A. はい、可能です。家族歴がある方や、日常生活で気になる症状がある方は、健診で異常がなくても循環器のご相談を承ります。
Q. 紹介状は必要ですか?
A. 必須ではありません。ただし、他院で治療中の方や過去に検査結果がある方は、ご持参いただくとスムーズです。
Q. 健診結果がもう手元にありません、それでも受診できますか?
A. はい、受診いただけます。ただし、可能であれば健診を受けた医療機関や勤務先に問い合わせ、結果のコピーを取り寄せていただくと、当院での検査がより正確になります。
Q. 心電図異常があっても症状がなければ放置していいですか?
A. 所見の種類によります。心房細動・左室肥大・ST-T異常などは、症状がなくても評価が推奨されます。一度受診して、放置していい所見かどうかを確認することをおすすめします。
Q. ペースメーカーが必要と言われそうで怖いです、必ず必要ですか?
A. ペースメーカーが必要となる方は、心電図異常を指摘された方のごく一部です。多くは内服薬や生活習慣の見直し、定期的な経過観察で対応できます。まずは検査で正確に評価することが大切です。
Q. 子供(小児)の心電図異常も診てもらえますか?
A. 小児循環器は専門領域が異なるため、当院では成人の方を対象としています。お子さんの心電図異常については、小児循環器を専門とする医療機関へのご相談をおすすめします。
Q. 救急車を呼ぶか迷ったらどうすれば?
A. 迷ったときは「♯7119」(救急安心センター事業)にご相談ください。看護師等が症状を聞き取り、緊急度を判断してくれます。明らかに激しい胸痛や意識障害がある場合は、迷わず119番を要請してください。
ご予約・お問い合わせ
糖尿病・甲状腺 おおたけ内科クリニック
電話:0572-56-6800
WEB予約:[WEB予約リンク]
住所:〒509-6122 岐阜県瑞浪市上平町4丁目4
駐車場:完備
ご来院時は、健診結果を必ずご持参ください。検査の重複を防ぎ、費用と時間を抑えられます。
土岐市・恵那市・多治見市など東濃エリアからも通院いただけます。
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