- 2025年10月31日
過活動性膀胱と生活習慣病
過活動性膀胱は急に起こる・こらえにくい尿意(尿意切迫)を特徴とする疾患です。
1. 特徴
- 40歳以降に発症することが多い
- 60歳を超えると頻度が急増し、女性でも男性でも加齢とともに有症率が上昇する
- 高血圧・2型糖尿病・脂質異常症・肥満などの生活習慣病が重なってくると過活動性膀胱発症リスクがさらに上昇する
2. 糖尿病・生活習慣病との関係
- 糖尿病では過活動性膀胱のリスクが上昇する
糖尿病があるとOABはだいたい1.5〜2倍に増えると報告されています - 糖尿病が長くて末梢神経障害を伴うほど重症化しやすい HbA1cが高め・罹病期間が長い・糖尿病神経障害あり、では過活動性膀胱が重症化する可能性があります
3. 鑑別すべき主な疾患・状態
過活動性膀胱は他の疾患がないことが大事なので、以下は最低限チェックします。
- 尿路感染症(膀胱炎)
- 前立腺肥大症・下部尿路閉塞(男性)
- 間質性膀胱炎/膀胱痛症候群
- 婦人科的要因(骨盤臓器脱など)
- 神経因性膀胱(脳血管障害、パーキンソン病、脊髄疾患、多発性硬化症など)
- 多尿を来す病態・薬剤(コントロール不良の糖尿病、利尿薬、心不全、睡眠時無呼吸に伴う夜間多尿など)
4. 検査
- 尿検査
- 残尿測定(糖尿病・高齢者ではとくに)
- エコー
- 排尿日誌(頻度・1回量・夜間)
5. 治療(段階的)
1.生活・行動療法
- 水分・カフェイン・アルコールの摂取量を見直す
- 計画排尿・膀胱訓練(少し我慢して間隔を伸ばす)
- 骨盤底筋訓練(女性・咳で漏れるタイプが混じる人に)
- 便秘の是正、体重減量、運動習慣
- 糖尿病があれば血糖コントロールを改善する
2.薬物療法
- 抗コリン薬(ソリフェナシン、イミダフェナシン、プロピベリン、フェソテロジンなど) 。
- β3作動薬(ミラベクロン、ビベグロン):抗コリンより口渇・便秘が少なく、近年は高齢・多剤内服・糖尿病の人でこちらを先に選ぶことが増えています。
糖尿病・甲状腺おおたけ内科クリニック
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