- 血清尿酸値7.0mg/dL超で高尿酸血症と診断されます
- 痛風発作、尿路結石、腎機能低下、心血管疾患のリスクが高まります
- 発作中と発作のない時期で治療の進め方が異なります
高尿酸血症・痛風とは
高尿酸血症は、血液中の尿酸が過剰になった状態で、血清尿酸値が7.0mg/dLを超えると診断されます。尿酸は水に溶けにくいため、過剰になると針状の結晶(尿酸塩)が関節などに沈着し、足の親指の付け根などに激しい痛みと腫れを伴う痛風発作を引き起こします。
また、高尿酸血症は痛風だけでなく、尿路結石、慢性腎臓病、高血圧、心血管疾患のリスク上昇との関連も指摘されており、近年は循環器領域からも注目されています。
主な原因
- プリン体・アルコール(特にビール)の過剰摂取
- 肥満、過食
- 脱水
- 遺伝的体質
- 一部の薬剤(利尿薬など)
- 腎機能低下
当院での検査・診断
- 血液検査(尿酸値・腎機能・肝機能・脂質・血糖)当日結果
- 尿検査(尿pH、尿中尿酸排泄量)
- 必要に応じて関節超音波(尿酸結晶の確認)
- 必要に応じて腎臓超音波(結石の確認)
治療方針
痛風発作中の治療
NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)、コルヒチン、ステロイドで炎症と痛みを抑えます。発作中は尿酸降下薬の新規開始は原則行いません(症状が悪化することがあるため)。
運動療法
有酸素運動を週150分以上が目標です。HDLコレステロールの上昇と中性脂肪の低下に効果的です。
発作のない時期の治療(尿酸コントロール)
生活改善(プリン体・アルコール制限、十分な水分摂取、減量)に加え、必要に応じて尿酸生成抑制薬(フェブキソスタット、アロプリノール)や尿酸排泄促進薬を使用します。
目標尿酸値は痛風結節がある場合5.0mg/dL以下、無い場合6.0mg/dL以下が一般的です。
費用の目安(保険3割負担想定)
初診で血液検査含めて2,500〜4,500円程度です。また、再診では薬剤含め1,500〜3,500円程度です。
よくある質問
- 痛風発作が起きたら何科を受診すればよいですか?
- 内科または整形外科で対応可能です。当院では発作中の鎮痛と、発作後の尿酸コントロールまで一貫して対応します。
- プリン体ゼロのお酒なら飲んでも大丈夫ですか?
- アルコール自体が尿酸値を上昇させるため、プリン体ゼロでも飲み過ぎは禁物です。種類より総量の管理が重要です。
- 尿酸値が高いだけで症状がありません。治療すべきですか?
- 痛風発作の既往、尿路結石、腎機能低下、心血管リスクの有無で判断します。無症状でも8.0mg/dL以上では薬物療法を検討することがあります。
- 痛風発作中に痛み止めを飲んだら、尿酸を下げる薬も始めるべきですか?
- 発作中の尿酸降下薬の新規開始は症状を悪化させることがあるため、原則として発作が治まってから開始します。
- 食事で気をつけることは?
- レバー、白子、干物など極端にプリン体が多い食品の頻回摂取を避け、十分な水分(1日2L程度)を摂ること、肥満があれば減量することが基本です。
- 尿酸値が高いと心筋梗塞のリスクも上がりますか?
- 高尿酸血症は心血管疾患のリスク因子のひとつと考えられています。高血圧・脂質異常症・糖尿病など他の要因と併せて総合的な管理が重要です。
最終更新日:2026年6月16日
監修:大竹 宏輝(糖尿病・甲状腺おおたけ内科クリニック 院長)
- 内分泌代謝・糖尿病内科領域専門医
- 日本内科学会 内科専門医
- 日本糖尿病学会 糖尿病専門医
- 認定産業医
参考:日本痛風・尿酸核酸学会「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第3版」
